法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

LNG地下タンク

 昨日,原稿書いて関連する写真載せようと思っていたのですが,急に色々対応しなくてはならず,写真入れて公開のボタン押すのを忘れていました。

 

 モリナガ・ヨウのぶらっとぉ土木現場の初の出張は,愛知県知多で建設中のLNG地下式タンクでした。2007年2月に取材に行ったのですが,取材に行った日はちょうどLNGタンクの底版のコンクリート打込み作業(4昼夜連続)の2日だったと記憶しています。前日に実家に泊まって,翌日名古屋の金山駅でモリナガさんと待ち合わせして名鉄に乗って,新舞子の駅(名鉄常滑線)まで行きました。無人駅だったと思うのですが,駅前には運がよければタクシーがいますが,いないときは電話して呼んでくださいと現場の人に言われました。運悪く!?タクシーがいなかったので,タクシー乗り場に書いてある電話番号でモリナガさんの携帯で電話してもらいました。結構待つかと思ったのですが,10分位でタクシーがきました。海沿いの道を少し走って,東邦ガスの緑浜工場に到着し,入構手続きをして現場事務所に向かいました。いつものように簡単な工事概要の説明を受けて,ヘルメットと長靴,防寒着(現場は海縁なので,日は射していましたが防寒着を着ても結構寒かったです)を借りて,早速施工現場に行きました。

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生コン車からポンプ車へコンクリートを供給している様子

 地下タンクの施工なので,地上にはポンプ車と生コン車,クレーンくらいしか施工している状況は分かりませんでした。ただし,生コン車が何台も連ねて待機している様子と,タンク周辺に8台もの大型のポンプ車がずらりと並び,ポンプ車のホッパに生コン車が2台ずつ張り付いてコンクリートを排出している様子は圧巻でした。地上から下を見ると深い底(約70m下)で,網の目のように配筋された鉄筋(D51なのですが,地上から見ると細かい針金のようでした)の上に架台が組まれていて,そこにも大型のポンプ車が据えられていました。また,青い布のようなもの(大型のブルーシート)がパッチワークのように見えました。見ているだけで現場というかタンクの巨大さに圧倒されながらも土木屋としてワクワクするのを感じました。モリナガさんも言い知れぬ興奮を醸し出していて,テンションマックスといった感じでした。モリナガさんは,高所恐怖症のはずなのですが,地上から見下ろす光景に感激しているようでした。コンクリートの打込みの場所までは階段で降りて行ったのですが,結構揺れたのでモリナガさんは恐々降りていかれました。

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地上から見ると,底版はこんな感じ

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モリナガさん,何か一生懸命写真撮っています

 コンクリートは,ちょうど下段の鉄筋を覆ったところぐらいで,多くの作業員の人たちがバイブレータを持って足場(底版の下場筋と上場筋の間(底版自体8mあります)に金網できたもの)に乗って締固め作業を行っていました。作業員や社員の人全員が班と皆番号が書かれたゼッケンをつけていました。これは,作業チームが分かるようにしてあることと,チームのリーダが定期的に人数を確認して,打込まれたコンクリートに誰かが落下していないか(結構な人数が作業しているので,よっぽど注意していないと一人二人いなくなってもわからない)確認するためですと説明を受け,なるほどと思いました。

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底版の中はこんな感じです

底版内の階段や足場は撤去せず埋め殺してしまうのは,ちょっとした驚きでした。結構コンクリート打込み場所は埃っぽくて全身真っ白になったのを覚えています。地上に上がって(上がる時は作業用エレベータに乗せてもらいました),コンクリートの品質管理しているところを見て(鹿島の技術研究所からも何人も応援に来ていました。久々に会う人も何人かいました),現場に戻り,現場の食堂で昼食をとりました。確か金曜日だったので,カレーライスでした。私のいた現場も金曜日はカレーだったように記憶しています。理由は何だったかは忘れてしまいました。

 久々に大量のコンクリートの打込みを見られて,私自身は大満足の1日でした。