法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

モリナガ・ヨウの土木現場に行ってみた(兵庫県豊岡市の災害復旧場所)

 今年も猛暑が続いていますが,ここ数日,朝夕が少し涼しくなって寝苦しい熱帯夜ともようやくお別れと思っていましたら,台風9号が沖縄に接近し,今週末には台風10号が日本に接近するというニュースを聞いて,また台風シーズンがやってくるのかと思うと少し憂鬱な気分になりました(犬の散歩が毎日行けなくなってしまいます。今朝も5時過ぎに犬の散歩に出かけたのですが,家まで20~30mのところで突然雨が降ってきて慌てて家に入りました。犬は少し不服そうでした(自分のペースでいつも家に入るのに,無理やり引っ張って家に入れようとしたため))。昨年の台風16号,19号のような東京を直撃する猛烈な台風が今年もいくつか来そうな気がします。

 激甚災害の復旧については,モリナガさんと兵庫県豊岡市に13年前の2007年の3月初めに取材に行っています。今日は,その時の様子を書きたいと思います。土木学会誌の“この人に聞く”で穴太衆の末裔の方のインタビューで滋賀県の坂本まで行き,取材後京都に出て,今は無くなってしまったのかもしれませんが,雷鳥サンダーバード号)に乗って城崎温泉まで行きました。城崎温泉で,モリナガさんと合流して城崎温泉の宿でその日は泊まりました(若い人たちは知らないかもしれませんが,昔,NHKのドラマで夢千代日記(1981年~1984年に3部作で放送され,吉永小百合さんが主演でした)の舞台となったのが城崎温泉です)。名古屋に次いでの出張で,宿は学会が用意してくれました。城崎温泉ということで,風情のある宿を用意してくれ,料理もとてもおいしかったのですが,モリナガさんと相部屋(部屋自体はとても広いのですが,私は普段でも結構鼾をかくのですが,お酒を飲むと一層ひどくなります。学会の人にも別部屋にしてもらいたいと頼んでいたのですが,結構混んでいたみたいで駄目でした。)となってしまい,私の鼾でモリナガさんは全く寝られず,広い部屋であったにも関わらず部屋と廊下の間の狭いところで寝たそうです(その節は大変申し訳ないことをしてしまいました)。

 翌日,モリナガさんはそんなことを全く気にしない様子で,取材先の豊岡に向かうことにしました。実は,朝早く起きて二人で余部鉄橋を見に行こうとしたのですが,風が強くて列車が運休してしまい見ることができませんでした。城崎温泉の駅で役所の方と待ち合わせて,役所が用意してくれた車で現地に向かいました。とても風が強い日で,目が開けていられないくらい(スギ花粉も結構飛んでいたのかもしれません)で,モリナガさんに点眼薬をもらってようやく目が開けられるようになりました(モリナガさん,その節はいろいろご迷惑をおかけしました)。堤防の決壊箇所を案内されたり,堤防の補強工事を見たりしたのですが,二人の第一声は“こんなに広い現場をどうやってイラストにするんだ”でした。決壊箇所を案内してもらった後は,被害のあった場所をいろいろ見て回りました。橋が流されたままになっていたところや,お堂のようなところの内壁に色が変わっている場所(そこまで水がきたという証拠)や,市役所のところにあったここまで水が来ましたという碑を見学したりしました。役所の方から,この辺りはまだ無堤防地帯もあるんですよといわれて,思わず日本にまだ無堤防地帯があるんですかと聞き返してしまいました。

 次回は,豊岡での災害復旧の続きを書きたいと思います。

f:id:hoseiconcrete:20200902183232j:plain

円山川の堤防決壊場所付近

f:id:hoseiconcrete:20200902183321j:plain

浸水箇所の跡

f:id:hoseiconcrete:20200902183411j:plain

洪水到達位置の碑(モリナガさんと)