法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

パリでの生活(その15)

 フランスのパリにあるパンテオンは,パリ5区(私のアパルトメントがある区)にある建物で,幅が110m,奥行き84mのギリシア十字の平面に大ドームとコリント式の円柱を持つ新古典主義建築の建築だそうです。18世紀後半にサント=ジュヌヴィエーヴ教会として建設されましたが,後にフランスの偉人たちを祀る霊廟となりました。祀られている偉人たちは,ヴォルテール,ルソー,ヴィクトル・ユーゴーレ・ミゼラブルの作者),ラグランジェ(著名な数学者),アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(星の王子様で有名),キュリー夫妻(物理学者)など(ここで挙げたのはほんの一部で,皆さんもよく知っている人たちです)数多く祀られています。また,ここには有名なフーコーの振り子があります。フーコーの振り子は,地球の自転現象を示す演示実験で,自転運動する物体上で長い弦をもつ周期の長い振り子を長時間振動させると次第に振動面が変化することが観察できるのです。1851年にレオン・フーコーが考案して,パンテオンで公開実験を行ったのですが,それが堂内に展示してあります。パンテオンの高さが83mで,非常に天井が高かったために選ばれたのかもしれません。

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パンテオン

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フーコーの振り子

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パンテオンの内部

 パンテオンでは,ちゃんと7.5€の入場料が取られました(教会ですと,入るのにお金はとられないのですが,一種の博物館というか展示場なのでお金を取っていると思います)。パンテオンの内部はとても広くて,天井が高く,人もそれほどいなかったので,ゆっくりと見て回ることができました。入るとすぐ正面にフーコーの振り子がありました。天井からひもが垂らされていて,先端に大きな鉄球があり,ゆっくりと回っていました。いろいろな彫刻や絵画が壁に沿って並んでいて,フランスの歴史的な出来事が描かれたりしていると思うのですが,ジャンヌ・ダルクフランス革命,ナポレオンの進軍(だと思います)の絵くらいしか分かりませんでした。内部もコリント式の列柱があり,フランスの建物という感じはしませんでした。建物の奥にパンテオンの模型があり,どのような構造かわかるようになっていました。

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パンテオンの模型

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パンテオン内部(天井が非常に高い)


 パンテオンを出ると正面にエッフェル塔が見えて,パリにいるのだなという気持ちになりました。パンテオンから北に向かって歩いていくと,セーヌ川ノートルダム大聖堂が見えてきました。橋を渡りノートルダム大聖堂のあるシテ島に入りました。これまで何回も来ているのですが,来るたびにノートルダムの尖塔(昨年焼失してしまいました)や聖堂を見ると感動を覚えます。いつも聖堂内の見学は長蛇の列ができているので,外観だけ見て帰るのですが,今回も入る気がしなくて,ノートルダム大聖堂の周りを一回りして,そのままアパルトメントに戻りました。帰りに近くの八百屋で苺を購入しました。店のおじさんは英語が分からないようだったので,表示されている値札よりも多いお金を渡して御釣りをもらいました。戻ったのは17時前で夕食の準備をしました。夕食は,トマトソースのパスタ(ピザに使うトマトソースで味付けしたもの)を作りました。食後は,日本から持ってきた模型の製作をして,22時前に就寝しました。とても充実した一日でした。

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パンテオン正面からみたエッフェル塔

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セーヌ川からみたノートルダム大聖堂

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ノートルダム大聖堂