法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

カリオストロの城

 昨日,何回目(十何回目?)の再放送か分かりませんが,“ルパン三世カリオストロの城”を観ました。私自身も本当に何回観たか覚えていないくらいですが,テレビ欄にこの名前があると観てしまいます。もちろん,DVDも持っていますので,いつでも観られるのですが,テレビでの放映があると,自然とチャンネルを合わせてしまいます。今回,観ていてあらためて思ったのですが,宮崎駿監督の作品の多くは,芯の強い女性が主人公になっていることです。先日デジタル版の放送が終わった“未来少年コナン”のラナも一見か弱そうな少女のように見えるのですが,レプカに対峙した時の気丈さというか眼孔鋭い眼差しとはっきりした物言いに芯の強さを感じました(視聴者の人は当然分かっていらっしゃると思いますが,以前観た時はそれほど強く感じませんでした)。“天空の城ラピュタ(1986年公開,宮崎駿監督,スタジオ・ジブリ作品)”のシータ(本名は,リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ)もムスカに対峙した時の眼差しや物言いは,ラナそのもののように見えます(いきなり背筋がピンとなるところなどそっくりです)。“風の谷のナウシカ1984年公開,宮崎駿監督作品)”は,気丈な女性というか王女様で,他のヒロインと違って,とても強い女性として描かれています(内面はとてもやさしくて,多くのことに思い悩んだりしている可憐な乙女)。クシャナと対峙する時の眼差しは,ラナやシータと同じ目をしていて,物言いも何となく似ています。体制に立ち向かう民衆の代表のような印象をどの作品でも感じます。

 カリオストロの城クラリスは,か弱いお嬢様として描かれていますが,やはりカリオストロ伯爵(本名は,グラフ・ラザール・ド・カリオストロ)に対峙する時の眼差しや物言いは,やはり他の作品のヒロインと同じです。それにしても,宮崎駿監督は,お姫様が大好きみたいで,カリオストロの城天空の城ラピュタ風の谷のナウシカのヒロインは皆お姫様です。彼女らの物腰や顔つきは,何となくですが,ドイツのチロル地方辺りの少女をイメージして描いているように思います。

 カリオストロの城では,登場する車両群や武器の類もマニア好みのものが多くて,ルパンの乗るフィアット500はイタリアを代表する大衆車ですし,クラリスが追手から逃げる時に乗っていたのは,フランスの大衆車のシトロエンだったりします。また,銭形警部の乗るパトカー(埼玉県警のブルーバード)の後ろにイギリスのガンフォードトラックがいたり,峰不二子が乗っていたバイクはトライアンフ(イギリスのバイクメーカ)のボンネビルだったりします。ルパンが撃たれて怪我をするときに用いられた機関銃は,ドイツ製のMG34だったり,次元が持っている対戦車ライフルはソ連製のシモノフ(第二次世界大戦で用いられていました)だったり,結婚式で伯爵側の集団が使っている短機関銃ソ連製のPPD-40だったり,クラリスを追う暗殺団が車から投げるのがドイツ製の手榴弾だったりします。かなり,宮崎監督の好みが出ていると思います。こうした小物類も何回も観ていると段々わかってきます。毎回観るたびに新しい発見があるので,今度は何が見つかるかなと思ってついつい観てしまうのかもしれません。12月には風の谷のナウシカを放送するそうなので,こちらもまた観てしまいそうです。