法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

成績登録(後日談)

 春学期の成績登録の期限も残り少なくなり,現在は最終的な登録確認を行っている段階です。コンクリート工学及演習での成績登録に至るまでには,今年もいろいろありました。今日は,先日書いていなかったところを,後日談として書きたいと思います。

 コンクリート工学では,3年生と4年生の再履修者が2年生の履修者とほぼ同数います。つまり,通常の2倍の学生を教えていることになります。2年前までは,1人で教えていましたので,今年教えている学生のさらに倍の学生を教えていました(大体160~180人くらい)。コンクリート工学として,最低限のことが学べるようにと思って毎年教えているつもりですが,内容のレベルが高すぎるのか,履修している学生が勉強していないのかわかりませんが,毎年初年度履修で半分程度(以前は6割程度)単位取得ができません。再履修の2年目でもやはり半分程度の学生は単位取得できません。さらに,4年生の3度目の履修でも一回で合格する学生は再々履修の6割程度で,大体10名前後がそのままでいくと落第(卒業不可)となってしまいます。

 昨日も書きましたが,さすがに3回目の履修であれば大体どんな内容かわかるでしょうし,試験問題の傾向も大体わかると思うのですが,それでも解答の半分が白紙の状態でも平気で提出してきます。最後は何とかしてくれると高を括っているようにしかみえません。確かに,以前は何とかしてやろうと思い,合格するまで追試をやったことがあります(多い時で8回)。その都度問題を考えて(段々易しくして),最後などは4択の簡単な問題までしてもギリギリ合格点に達する程度です。こうなってくると,追試一回につき数万円もらうくらいのことをしないと割りが合わないと思うくらいです。

 さて,今年の4年生の再々履修の学生の中に私の研究室の学生もいました。期末試験では惨憺たる結果であり,そのまま留年させようかと思ったくらいです。しかしながら,惨憺たる結果は一人だけではなかったので,4年生だけ1回だけチャンスを与えることにしました(他の学年は当然しません。来年再履修することが可能ですから)。ただし,解答状況をみると追試を行っても受かる可能性が非常に低いと思われました。そのことを大学院生に話をすると,心優しい大学院の2年生は受かるように試験の指導をしますと申し出てくれて,追試に向けた特訓をしてくれました。それもボランティアで行ってくれたのです。私は,彼女に必ず御礼してもらいなさいと伝えました。追試の結果,私の研究室の学生はほぼ満点の成績でした。最初からちゃんとやっていればできることをどうしてこの状況に至るまでできないのか不思議に思うとともに,大学院2年生の彼女の方が私よりもよっぽど教えるのが上手なのではないかと思っています。

 いずれにしても何とか留年は免れた(他にも落としている科目があるようなので予断は許されませんが)と思っています。毎年,こんな嫌な思いをするくらいなら,ザル科目(なんでも通してしまう科目のことを言うらしいです)にしてしまえばよいのでしょうが,私自身の経験から社会に出て苦労するよりも学生時代に苦労した方がよいと思っているので,私が在任中はこの方式を貫いていきたいと思っています。最近は気力・体力が落ちてきているので,いつまで続けられるかわかりませんが,やれるところまではやりたいと思っています。