法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

鉄道インフラメンテナンス図鑑

 今日は,昨日に引き続き書籍の紹介です。タイトルの本は,6月8日に土木学会出版事業部から刊行されたものです。何故,この本を紹介するのかと言いますと,昨年の8月に知り合いの先生から,今度土木学会で鉄道インフラのメンテナンスをPRするための本を出版するので,その内容について意見を言ってもらえますかと依頼を受け,担当のK氏からも出版内容についてご相談したい旨のメールをいただき,それでは微力ながらご協力しますとお伝えし,昨年11月に土木学会で担当のK氏にお会いした縁から,少しでも多くの方に読んでもらいたいと思って,ここに本の紹介を書くことにしたのです。

 PR本の刊行は,土木学会の特別委員会の活動の一環として行うもので,最初から本を出すというのが目的ではありません(委員会活動の一部)。ですので,学会の委員会のように設立の背景から活動内容,委員会組織までできていて,私が本の内容について意見を言うのも,委員会の委員ではないのでオブザーバーとして意見を聞くというものでした。このあたりのことを考えても,かなり堅い内容だろうなと思って,担当のK氏に土木学会でお会いしました。

 一通り出版の意義や本の内容をお聞きしましたが,想像していたようにかなり堅い内容でした。一般の方たちにも読んでもらいたいといわれましたが,聞いた内容からしてとても一般受けする内容ではありませんでした。私からは,できるだけイラストを中心とした構成にして,文章はできるだけ少なくすること,実際にメンテナンスを行っている人たちの生の声を入れるようにすること(イラストで,その人の似顔絵でもよいので,しゃべっているような絵(吹き出しを入れるなど)とする),歴史的な背景を入れること,メンテのビフォーアフターを写真でもイラストでもよいので入れることなどを話しました。

 先日,担当の方から本ができたので,1部送りますというメールが届きました。送られてきた本をみましたが,少しは私の意見を取り入れられていましたが,堅い内容がかなり残ったままのものでした。ただし,かなりイラスト中心の校正にはなっていました。イラストは,土木学会誌の表紙を担当されている広野りおさんで,できるだけ親しみやすいような絵のタッチとなっていました。予算も限られていて,作成期間も短かったことから,担当の方も思い通りのものにはならなかったかもしれませんが,この手の出版物(イラストを中心とした一般向けのメンテナンス本)は少ないので,その意味では刊行したこと自体とても有意義だと思っています。

 このブログを読んでいただいてる方々で,一冊でもよいので購入したり,知り合いの方に紹介したりしていただければと思っています(本には,当然私の名前などありませんし,本が売れたからといっても一銭の印税も入りません)。もう少し易しい内容であれば,小中学生の人たちにも読んでもらえるものになると思いますが,今回は土木の学生や鉄道会社やその関連事業に従事している若い人たちに,是非読んでもらいたいと思います(しつこいようですが,学会から一銭ももらってません)。

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鉄道インフラメンテナンス図鑑