法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

ゼミナールの見学

 先週の木曜日に学部3年生を連れて外環自動車道路の東名側からのシールドトンネル工事の見学に行ってきました。この現場は既に何回か来ていて,最初は立坑の工事の最中でした。深さ60mの穴を見ただけの見学でしたが,そのスケール感に学生は唖然としていました。その後,暫く行っていなかったのですが,昨年のゼミナールでは外環自動車道路の西側工事(大泉~東名)の主要な現場3か所(大泉からのシールド発進,中央道でのジャンクション工事,東名からのシールド発進)を見て回りました。今年は,コロナ禍の影響で国交省が管轄している中央道のジャンクション工事は見学を断られてしまい,東名側のシールド工事は何とか許可が出て見に行けたという次第です。

 二子玉川駅からバスで10分ほど乗って永安寺前というバス停で降りて,5分ほど歩くと東名高速が見えてきます。東名高速の下を潜って野川に架かっている橋を渡ると左手にインフォメーションセンターがあって,そこで外環自動車道路の簡単な説明をしてもらってから現場に出ました。インフォメーションセンターには,案内をされる二人の女性がいらっしゃいます。去年説明を受けた時も思ったのですが,お一人はアナウンサーというか球場の鶯嬢のような美声で,何となく聞きほれてしまうような声で説明されます。説明内容については,外環自動車道路の背景と目的,完成すると如何に渋滞が緩和されるかについてなのですが,外環自動車建設までには大変な道のりがあったことも話をしていただけるので,学生たちにその辺のところが分かってくれたらと思っています。

 現場は,先日の陥没事故の影響で止まっていたのですが,セグメントの仮置き場やシールドトンネル掘削時の制御室,排出した土砂の管理室(GPSでの管理)の見学の後,実際に立坑の下に降りて,シールドトンネルの中を歩きました(昨年は1km以上歩いたのですが,今年は500mほどでした)。トンネル内で記念撮影した後,事務所の方に戻り,案内していただいたNEXCO中日本のS課長への質疑応答となりました。昨年は,結構学生が何度も質問していたのですが,今年の学生は大人しくてあまり質問がありませんでした。代わりではないですが,院生と私が結構質問してしまいました。これだけのビッグプロジェクトの現場を見れて,何も疑問に思わないというのが不思議でしようがないのですが,学生にとっては授業の一環程度にしか感じていないのかなと思って,少し残念に思いました。外環自動車道路は北行きと南行きの2本のシールドトンネルの掘削を行っていますが,今回はNEXCO中日本が担当している南行大林組がJVスポンサーのトンネルの方を見学しました。実は,北行きの鹿島工区の方には,今年私の研究室を卒業したA君がいて,見学の後院生と一緒にA君と食事をしました。何故か二子玉川ではなく,小田急線の成城学園前の居酒屋での食事となりました。現場から成城学園前まではバスで行ったのですが,途中東宝撮影所の前を通ります。入口近くの建物の壁面に巨大なゴジラの絵が描かれています。毎回,写真を撮ろうと思いながら,写真が撮れないままとなっています。来年も外環自動車道路の東名側のシールドトンネルの現場見学にはいくつもりなので,来年こそは写真を撮りたいと思っています。