法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

現場見学

 今年のゼミナールは,現場見学が1回しか今のところありません。以前も書きましたが,例年ですと3~5箇所の現場見学,ゼネコンの技術研究所,セメントメーカの工場見学などをしていました。昨年度は,新横浜駅の地下鉄交差工事,外環自動車道路の大泉JCT,東名JCT,中央(三鷹JCTの4現場,電力中央研究所電源開発茅ヶ崎研究所,鹿島建設技術研究所の3研究所,セメントメーカのデイシイ川崎工場,日本製鉄君津工場の2箇所に行っています。土木の学生にとって実際の現場を見てもらうことは,これから自分たちがどんなところで働くのか,体感してもらう良い機会と思っています。折角私の研究室に配属されるのですから,できるだけ多くの現場を見せてあげたいといつも思っていて,ゼミナールでは,全体の授業以外の各教員担当の授業ではほとんど現場見学としています(別途,学部生の卒業研究の中間発表を聴講させる日を一日入れています。その後,恒例の鍋パーティーをしています。この時は卒業生にも来てもらって,先輩にこれからの進路について酒を飲みながら話を聞いてもらったり,先輩たちの体験談を話してもらったりしています。学生にとっても気兼ねなく先輩たちと話できるよい機会と思っています)。現場見学では,普段見られない現場内のいろいろなところを見せていただけるので,学生たちにとっても結構刺激的ではないかと思っています。

 今年の唯一の現場見学は,外環自動車道路の東名JCTなのですが,昨日中央JCTの南のつつじヶ丘でシールド掘進中の外環付近の地上で陥没事故があり,NEXCO東日本は工事を中断して,因果関係を含む原因究明を行うとしています。地下40mを掘進していて,地上に影響があるとは考えにくいですが,いつものようにマスコミがやたらと外環が影響しているかのような論調で記事を書いているので,NEXCOとしてもそのあたりはっきりさせておく必要があると思われたのではないでしょうか。東名JCTの現場見学が10月29日なので,この件が波及して中止になるようなことだけはないようにしてもらいたいと思っています(中央JCTNEXCO東日本管轄ですし,東名JCTNEXCO中日本管轄で,会社が違うとはいえ同じ外環自動車道路の工事なので,何が導影響して中止しますといわれる可能性はないとは言えません)。この現場見学がなくなってしまうと,今年の3年生に現場をみせてあげることができなくなってしまいます。それだけは何とかなくならないようにしたいのですが,現場の判断でどうなるかわかりません。タイミングが悪いとしかいえません。

 もうひとつゼミナールでは,建設業の最先端技術を研究している技術研究所に見学に行っています。都内で研究所があるのは鹿島,清水,大林くらいなので,この3社を毎年ローテーションしながら行っています。今年は,大林組さんにお願いしました。このコロナ禍で断られるかと思っていましたが,見学させていただくことになりました。ありがたいことです。参加人数は,最大10名とのことなのでなんとかギリギリで見学許可が出ました。例年現場見学に充てていた他の回をどうするかですが,実験室での一連のコンクリート実験(骨材試験,配合設計,練り混ぜ,強度試験など)を行うつもりです。また,例年の鍋パーティーも難しそうなので,卒業生に何人か来てもらってミニキャリアデザインセミナーを行おうかと思っています。