法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

ゼミナール(その4)

 ゼミナールは,先週及び今週2週続けて現場見学を行いました。12月3日(木)のゼミナールは,外環自動車道路の大泉JCT工事を見に行きました。これまで4回見学や取材に行ったのですが,行く度に工事が進捗していて,毎回新しい発見や驚きがあります。前回までは,石神井公園駅までNEXCOの方が迎えに来ていただいていたのですが,今年はコロナ禍ということもあり,またこちらから無理言って見学させていただくこともあって,大泉学園で降りて,バスで現場近くまで行きました。14時前にインフォメーションセンターに全員集まり,簡単な説明を受けた後現場に向かいました。東名JCT工事の見学の時と同様に調布(京王線千歳烏山近くだったと思います)で起った陥没事故の影響を受けて,工事自体は止まっていました。最初にシールドトンネルの中央管制室に案内されました。中々凝った造りで,管制室の外の廊下がシールド内のセグメントで覆われたようになっていたり,管制室の中が宇宙船のブリッジのようになっていたりしました。案内していただいたT建設のAさん(法政の卒業生の方でした)の説明によると,所長の趣味で宇宙戦艦ヤマトのブリッジをイメージしてレイアウトしたそうです。私自身も宇宙戦艦ヤマト(最初の放映が確か1974年)を夢中になって観た記憶があります。バンダイからでたプラモデル作製したり,映画を観に行ったりしました。その話を聞いて何かすごく懐かしい気持ちになりました。その後は,実際にシールドトンネル内を見学しました。前回行った時は,坑口から50mほどしか掘進していませんでしたが,今回は既に1km近掘進していました。工事が止まっていたので,シールドマシンの先端まで行くことができ,先端部の潜水艦の中みたいなあのゴチャゴチャしたものをまた見ることができて,私自身はとても興奮しました(シールドマシンの先端部のメカメカしさは何度見ても飽きないです)。大泉JCT工事は,シールドマシン自体が地上から地下に向かって発進していくので(通常は立坑を掘って,深い位置からシールドマシンを発進させます。反対側の東名JCTは60m近い地下からシールドマシンが発進しています),坑口付近はすごく秘密基地の入口みたいな感じです。現場の所長さんが宇宙戦艦ヤマトを想像するのも何となくわかるような気がします。

 セグメントの運搬方法や排出された土砂を高速道路の中央分離帯で和光の方まで運搬するなど多くの作業がシステマティックになっており,まさにザ・土木という感じがします。多くの作業が自動化されていて,工事が止まっているということもあってほとんど人をみかけることがありませんでした。見学後は,大泉学園からバスに乗って研究室の学生のご両親が営んでおられる寿司屋にいきました。いろいろ美味しいものを頂き,TAの大学院生も大満足だったようです。この大泉JCT工事でも事業者及び施工者とも法政出身の方がいて,今回の案内役と事業者の方も一緒に同行していただきました。多くの現場で法政大学の出身者,特に自分の研究室の卒業生たちに会えるのはすごく嬉しく,また誇りに感じます。社会に出て,頑張っている姿を見られるのは,教師冥利に尽きるといえます。次回は,大林組の技術研究所での見学について書きたいと思います。