法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

英語の論文作成について

 11月に入って以前から依頼されていた論文の作成を行っています。10月目指して論文書きますと伝えていたのですが,前の依頼原稿に結構手間取ってしまって,結局手を付け始めたのが11月に入ってからになってしまいました。お題は,日本におけるひび割れ制御技術の現状と課題というものです。日本語であれば,これまでいろんなところで書き溜めたものがあるので,それをまとめればよいのですが,英語でとなるともう一度英語表現に直して書く必要があります。こんな時,Google先生が結構役に立ちます。以前は,辞書を引きながら文章書いていましたが,今はとりあえずざっと書いて,怪しいところというかどういう表現方法にしてよいかわからない時は,Google先生に1 sentence 入力して英語にしてもらいます。ただし,自分の思っていたニュアンスと結構違う英語に訳されて,それを自分の感性にあった形に直そうとするので,結局自分で書いたほうが早い場合もあります。それでも,繋ぎの言葉や日本語的表現でどう訳してよいかわからない時には,結構役に立ってくれます。

 最初に英語の論文を書いたのは,今から約40年前の日本コンクリート工学協会(現在の日本コンクリート工学会)の第5回の年次論文集に投稿したものを,当時は英語でも同じ論文を提出するTransaction of the Japan Concrete Institute (英文論文集)というところに提出したものです。まだ日本語の論文もまともに書けなかった学部4年生の時に,先生から“英語の論文も一緒に書いて出しなさい”といわれ,それこそ1 wordずつ辞書を引きながら訳していきました。当然,technical termも知らないので,自分の研究に関連する英語の論文を片っ端から読んで,その中からそれに相当するだろうと思われるtermを抜き出していました。まだ,技術論文としての言い回しなども知らないので,それも英語の論文で似たような表現を持ってきては嵌め込みました。この時役に立ったのが,先生から渡されたBureau of Reclamation, U. S. Department of the Interiorが出していたReport of Boulder dam projectでした。学部4年生の卒業研究を書くときに,先生から渡された400頁を超える報告書のコピー(もちろん英語)で,いまでも大事に持っています。論文を書いたのはよかったのですが, “君の英語は,向こうの幼稚園生か小学生が書くような英語だね” といわれて,ひどく落ち込んだのを覚えています(一生懸命書いたつもりだったのですが,全く英語になっていなかったようです)。それからは,できるだけ英語の論文を読むようにして,英語の書き方の練習をしたのですが,大して上達はしませんでした。

 会社に入った当時の土木部長は,これからは海外工事も多くなるので,英語ができないと駄目だと言われて,部で週1回若手が集められて,英語で打合せをするというのをやらされました。全然喋れないですし,何を言っているのかも分かりませんでした。読む方はそれほど苦労しなかったのですが,書くほうは大学時代に言われたことがトラウマになって中々うまくできませんでした。最初の海外発表の時は,ちょうど研究室にインド人の研究員がいたので(この人は,ヒンドゥー語は勿論,英語,日本語も達者で,日本語は日本人よりも上手手はないかと思うくらいの人でした),その人にほとんどおんぶに抱っこ状態で作成しました。それでも,何度か論文書いているうちに段々慣れてきて,言い回しなども覚えて行ったので,少しはましな英語(小学校の高学年くらい?)になったのでは思っています(あくまでも私感です)。

 さて,今日も一日頑張って論文作成することにします。