法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

パリでの生活(その12)

 前日は,電車が何時止まるかわからなかったので,IFSTTARに着いてすぐにアパルトメントに引き返した話を書きました。アパルトメントに戻ってLCL(口座開いた銀行)から連絡があってオンラインで口座確認等できるようにしたところまで書いたと思います。今回は,その続きの話を書きます。

 6月13日(水)は,晴天で先日書いたように朝のパリの上空には何条にもわたって飛行機雲がクロスして白い線を描いていました。そんな中,いつものようにリヨン駅に歩いて向かっているのですが,気温が10℃前後で6月としてはとても寒い朝でした(日本と違ってパリだとこれくらいが普通なのかもしれません)。厚手の服は持ってきていなかったので,ウインドブレイカーを着て駅に向かいました。電車は通常通り運行しており,8時過ぎにはIFSTAARに到着しました。席に着いてメールの確認などをしていたところ,突然Mr.B.Nadjar(IFSTTARの研究員で,解析部門の技能員のような立場の人物,実験室の主みたいな人だと思います)が巨体(背もありますが,横も結構ある)を揺すって部屋に入ってきて,論文を見せながらいろいろまくしたててきました。どうも日本のある大学の先生(私と同分野の先生)が書いた論文の数式がおかしいと言いたいようでした。それは,式として間違っていないと伝えたのですが,納得いかないようで,熱伝導方程式と湿気移動方程式(拡散の式),それらから得られるひずみを用いて逐次応力を求める式を白板に書き始めて,普通はこうなるはずなのに,この式はそうなっていないのでおかしいと言っているようでした。エネルギー則を基にすれば,それであっているのだということを伝えたつもりでしたが,私のボキャブラリーはそんなにないので,どうも伝わらなかったようでした。本人にもう少し詳しい式の展開を聞いてみると話をして,とりあえずお引き取りいただきました。いきなり来て人の論文がどうだこうだといわれても,著者の先生に確認する必要がありますし,論文ですから細かいところまで記述していない可能性もあります。すぐに著者の先生にメールして,式の誘導のところを詳しく聞くことにしました。これで午前中終わってしまい,予定していたことがほとんどできませんでした。午後はピラミダスのLCLに行ってカードを受け取り,その場で1000€入金しました。これでしばらくはLCLのカードで買い物ができます。帰りに早速スーパーに寄って食材などを買って帰りました。

 18時前にアパルトメントに到着し,シャワーを浴びました。まだ昼間のような明るさ(暗くなるのが22時頃です)で,気温も20℃を超えてとても心地よい感じでした。夕食の準備をして19時過ぎには食事を終え(当然,シャワーを浴びてすぐに洗濯を始めたのですが,まだ動いています),お湯を沸かしてインスタントのお茶を入れて,VPNを使って,今日本でやっているテレビドラマ(ティーバーを利用すれば,放送から1週間は無料で観られます)2本(正義のセ,ブラックペアン)を観ました。見終わる頃にようやく洗濯が終わり,洗濯物を干して21時30分前にベッドに入りました。まだ外は明るくて何か勿体ない感じもしますが,夜更かしすると翌日職場(IFSTTAR)で昼間眠くなるので,そのまま寝ました。