法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

パリでの生活(その4)

 パリに到着して5日目,ようやくホテルをチェックアウトして約半年間住むことになるアパルトメントに移ることができました。朝5時30分に起きて,いつものようにメールチェックして,シャワーを浴びてから7時に2階に降りて朝食を済ませ,荷造りをして9時30分過ぎにホテルをチェックアウトしました。あいにくの雨で,大きなスーツケースとショルダーバックを抱えて,傘を差しながら,ホテルのあるムスターファ通りに向かいました。歩いて10分ほどですが,途中石畳の道があり,おまけに上り坂なのでアパルトメントの建物に着くまでに息が上がってしまいました。9時50分には建物の前に着いて,雨宿りをして待っていると,10時過ぎに炊飯器を抱えた担当の方が来られました。担当の方は,御両親の関係で子供の時からずっとフランスに住んでいて,大学は出たものの特になりたいものもなく,語学を生かして今の仕事をしている(日本語,フランス語,英語の他にも少しスペイン語だったか話せるというマルチリンガルな人です)とのことでした。

 建物に入る扉の暗唱番号を教えてもらい,扉を開けて薄暗い通路を抜けると中庭があり,メールボックスやゴミの集積小屋が庭の中央付近にあり,私の部屋は,中庭の西面の一階でした。鍵の開け方(向こうの部屋は,ドアノブというのが無くて,鍵を差し込んで回しながら開けるものでした)を教わり,中に入りました。中庭の面しか窓がなく,天井にも電灯がないので,昼間でしたが,結構暗い部屋だという印象でした。担当の方に話をして,スタンド型の電灯を追加してもらうことにしました。部屋には大きな木の梁があり,建物自体は100年以上経過している感じでした。もちろん,内装は綺麗で,板張りの床で,壁はクリーム色で整えられていていました。バスルームは最近新しくしたようでほぼ新品でした。担当の方曰く,前に入居していた人(女子大生)がバスタブにものを落として(かなり硬くて重いもの),バスタブにひびが入り,やむなく取り換えたそうです。部屋には,大きなベッドが2台あり,かなりのスペースを占めていて(大屋さんがご夫婦で借り手がいない時,住んだりしているとのことでした),私としては,1台撤去したいともうしでたのですが,それはできないと担当者の方に言われました。ネット環境は整っていました。接続のためのパスワードはやたら長くて(80文字くらいあったと思います),とりあえずメモ帳に書き留めておきました(フランスではこれくらい長いパスワードは普通だと言われました),テレビもいろいろ観られるようですが,フランス語の番組を観るつもりはなかったので,私はほとんどつけませんでした。

 担当の方から一通り説明(洗濯機の使い方など)してもらって,内容確認の書類にサインして鍵を渡されました。1時間ほど後に電気屋が来て,メータの設置等をしてくれますと言って,担当者の方は帰っていきました。とりあえず,自分の荷物をクローゼットなどにいれていると,電気屋と思しき若いお兄さんがきて,いきなりトイレを貸してくれと言われ,私が使う前にトイレを使われてしまいました(あまり気持ちの良いものではないです)。その後,40分ほどで取り付けができて,電気の使用ができると言って,作業報告書を渡されたので,サインをしました。電気屋さんは,それを持って帰っていきました(なかなか電気屋はつかまらないそうで,入居日にやってもらってラッキーでしたと後日会ったときに担当の方から言われました)。

 とりあえず,電気も使えるようになったので,早速こちらに来てからの下着などを洗濯しました。2時間くらいかかる(そんなにかかるのか不思議ですが,そういわれたので,やってみたら実際に2時間かかりました。ただし,乾燥は入っていません)とのことだったので,カップラーメンで簡単な昼食をとって,洗濯の間に近くのスーパーで今晩からの食材の買い出しと,近くの雑貨屋で必要と思われる小物などを買いに行きました。また,スーパーの向かいのパン屋で焼き立てのバケットを購入して戻りました(ついでに,スーパーでビールも買いました)。

 アパルトメントに戻り,洗濯物を干して(当然物干し台はないので,部屋干し),食事の用意をして,ひとり引っ越し祝いを兼ねてビールを飲みながらの夕食をとりました。食後シャワーを浴びて,着ていたものの洗濯をしている間に,家族とLINE電話をしました。テレビ電話がこんなに簡単にできる時代で本当に良かったと思いました(部屋の中の様子もスマホを動かしながら見てもらいました)。

 洗濯がなかなか終わらないので,日本からの仕事を少しして,22時に就寝しました。いよいよ翌日からIFSTTARに通うことになります。