法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

この橋の向こう(同期会(続き))

 トイレから出てきたところに,三浦が待っていました。真理子は,ちょっと驚いた様子で三浦に軽く会釈してから皆のいるところに戻ろうとします。すると,三浦が“この後,どこか二次会に行かないか。二人で行くの嫌だったら,土木メンバーでどう?”と言われます。真理子は,突然そのようなことを言われて“明日も仕事だし,今日は一次会で帰ります。土木の皆で集まりたいのであれば,また別の日に設定したらどうですか”とちょっとつれない返事を三浦にしてしまいます。“分かった。他の人たちと相談してあらためて土木の飲み会企画するよ”と三浦がいいます。真理子はその場を逃げるように飲み会の場に戻ります。席に戻るや否や,優子がすかさず真理子の横に来て,“さっきトイレの近くで三浦君と話していたでしょう。何の話していたの”と聞いてきます。真理子は,“この後二次会に誘われたけど,明日も仕事だし断ったの。そうしたら,今度土木のメンバーで飲み会しませんかと誘われた。それならまた企画してくださいと話しただけだよ”と言います。“そうなんだ。三浦君もしかして真理子のこと気になってるんじゃないの”と優子が少し憮然とした表情でいいます(このあたりは,最近のドラマというか恋愛映画っぽくできればよいのではと思っています。もともと,そんな恋バナ中心の映画にしたいとは思っていないので,この後の展開をどうするかはまた考えていきたいと思います)。真理子は,優子の気持ちなど到底わからずに,なんでこんなにしつこく聞くのだろうと思っていました。

 そうこうしている間に,予定の時間も過ぎて同期会は終了しました。小見山が“これから二次会行くけど,どうですか?”と皆に声をかけます。事務の女子はこれで帰りますとそそくさと帰っていきました。建築グループの女子は建築の男子社員と一緒に二次会にいくことにし,土木のメンバーは土木の男子社員だけで行こうということになりました。友里恵は,小見山たちのグループに付いていきたそうで,真理子に“一緒に二次会,小見山君たちと行かない?”と誘いますが,真理子は“明日も仕事だし,これから二次会行ってたら,終電間に合わなくなるかもしれないから,私は寮に帰る。友里恵,行きたかったら行って来たらいいじゃない。その代わり,明日起きれなくて遅刻しても知らないからね”といいます。“真理子,いじわる言わないでよ。わかったわよ。一緒に寮に帰る”と友里恵は渋々真理子と一緒に帰ることにします。優子は,土木のメンバーたちに誘われていましたが,他の女子メンバー行かないのなら行かないと言って,帰っていきました。三浦は,少し残念そうな顔をしながら真理子の方を見ていましたが,他の男子社員たちと新宿の街に消えていきました。真理子は,一緒に行った方がよかったのかなと少し後悔しましたが,土木のメンバーで飲み会すると言っていたし,今日のところは帰って寝ることにしました。友里恵との帰途で,寮の近くの駅に着いた時,急にお腹がすいた真理子は,“何か食べていかない?”と友里恵に言います。“私もなんかお腹すいてきてたんだ。おじさんみたいだけど,ラーメン食べていかない?”と言われ,“私もちょうどラーメン食べたいと思っていたんだ。この先に中華屋さんあったから,そこに行こうよ”と言って,二人で町中華の店に向かいました。