法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

この橋の向こう(新入社員編(シールドトンネル見学4))

 トンネル先端部にあるシールドマシンまで3人でトンネルの中を歩いていきます。約3kmの距離をトンネル脇にあるキャットフォーク沿いに40分近くかけて歩きます(映像は,最初と最後の部分だけで,後途中の会話の部分を少し挿入したいと思います)。このシールドトンネル内の徒歩区間で,真理子は吉田愛美(名前としてはえみとします)にいろいろ質問します(歩きながらの女子トークといった様相にしたいと思います。この時,新巻は少し前を黙々と歩くことにします)。“吉田さんは,元々トンネル希望だったんですか”と真理子が聞きます。“二人の時は愛美でいいよ。特にどの部署というのはなかったんだけど,入社したころはリニアの現場に関わりたいと思っていて,ちょうどリニア新幹線の事業化が決まった時だったのよ。その時,東京(品川)~名古屋間のほとんどがトンネル建設と聞いていたので,トンネルの部署に行きたいといったんだけど,当然,その時には現場自体というか,受注できるかどうかもわからない状況だったし,まずは設計のことを勉強しなさいと言われて,設計部に配属になったわけ。確かに,私,大学の卒業研究は計画系で景観設計の研究だったから,トンネルのトの字も知らないし,ましてや設計なんて講義や演習でやったことなんか全く覚えていなかったから,そりぁあもう最初は大変だったわよ。でも,私負けず嫌いだから,何を言われても必死に食らいついて,わかるまで徹底的に先輩社員に質問しまくったわよ。まぁ,それが認められて3年目で今の現場に転勤になったというわけ。最初は,現場の作業員のおじさんに声かけるのもできなかったくらいだったんだから。先輩社員にもしょっちゅう怒られていたけど,同じ間違いは二度しないと決めたの。怒られたら,怒られた内容をいつも三つ数えてから,復唱するようにしていたの。そうすると,なんで怒られたのか冷静に考えられるようになった。これも先輩社員の方たちから受け売りなんだけどね。そうしているうちに,以外と早く現場も慣れてきて,作業員の人たちと仲良くなって,仕事の事いろいろ教えてもらえるようになったわ。現場だから,女だからといって優しくしてくれるわけでもないわよ。作業員のおじさんたちは最初の頃腫物触るような扱いだったけど,何言っても大丈夫だと思うと,ビシビシ言ってくるようになったわ。でも,私にとってはとってもありがたかった。それで現場の仕事も早く覚えられたの。私,実家が都内だから家から現場来ているけど,毎日のように母親から,”作業着で通勤するのだけはやめてよね。それにいつも泥だらけじゃないの。“と言われるの。最初は,普通のOLじゃないけど,そんな格好して現場に行っていたけど,どうせ行き帰りだけなんだからと思ったら,着替えるのが段々面倒くさくなって,この格好で通勤するようになっちゃった。”と屈託なく笑いながら吉田が話をします。真理子は,愛美のそのさっぱりした性格が羨ましいと思いながら,自分もいずれ現場に出るつもりでいるのなら,愛美のようにしっかり自分というものを持って臨まないといけないと思います(ここで,真理子の強い決意のような凛々しい顔をアップにします)。その後は,シールドマシンのところに着くまで,愛美の恋バナや週末の過ごし方などを聞きまくる真理子でした。こんな女子トークをしている間に,シールド先端に到着します。