法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

未来少年コナン

 “西暦2008年7月(今から12年前),人類は絶滅の危機に直面していた。核兵器をはるかに超える超磁力兵器が世界の半分を一瞬のうちに消滅させてしまった。地球は大地殻変動に襲われ,地軸はねじ曲がり,五つの大陸はことごとく引き裂かれ海に沈んでしまった。”のナレーションで始まる未来少年コナンは,1978年4月~10月にNHKで放送した初めてのテレビアニメであり,当時大学生だった私の心をときめかせたアニメ(後の機動戦士ガンダムも心ときめかせたアニメです)で,毎週放送のある日が楽しみでした。

f:id:hoseiconcrete:20200611163933j:plain

未来少年コナン

 平日の19時30分からという当時のお堅いNHKとしてはすごいチャレンジをしたテレビアニメでもありました。この時は,宮崎駿氏が監督をしていたとか,大塚康生氏がメカニックデザイン軍用車両のイラストや模型ファンには有名な方で,ルパン三世のキャラクターデザイン,作画監督としても活躍し,「ルパン三世カリオストロの城」で宮崎監督と再びタッグを組んでいます)をしているなんて全く知りませんでしたが,ストーリーと言い,映像と言い,自分の中では今までにない鮮烈なものでした。

f:id:hoseiconcrete:20200611164030j:plain

ルパン三世 カリオストロの城

 後にアニメージュ徳間書店から出ていたアニメ雑誌)で“風の谷のナウシカ”の連載(1982年からだったと思います。毎月アニメージュを購入して読んでいました。また,単行本が出ると購入して何度も読み返していました)が始まり,その作者が宮崎駿氏で未来少年コナンを造った人とその時初めて知りました。大塚康生氏は,タミヤカタログに挿絵があったり,やプラモの箱絵を描いたりされていて,プラモデルファンでは知らない人がないくらいの有名人でした(まさか,アニメの人とは学生時代は知りませんでした)。

f:id:hoseiconcrete:20200611164124j:plain

大塚康生 プラモデルの箱絵

宮崎駿氏自体も模型雑誌にいくつも連載を書いておられ,映画にもなった“紅の豚(掲載時は飛行艇時代というタイトル)”も模型雑誌のモデルグラフィックスの「宮崎駿の雑想ノート」の中の一つです。私は,「豚の虎」,「ハンスの帰還」,「泥まみれの虎」などドイツ戦車の話がとても好きでした(後に「宮崎駿の雑想ノート」として単行本が出版されています。まだ,最寄り駅の京王線の西調布の北口を出たすぐのところに本屋があって,そこで購入したのを覚えています。今は整骨院になってしまっていますが)。

f:id:hoseiconcrete:20200611164211j:plain

紅の豚の基になった”飛行艇時代”

f:id:hoseiconcrete:20200611164258j:plain

ハンスの帰還

 今回のコロナ禍の影響なのか,5月から日曜深夜に“未来少年コナン”のデジタルリマスター版が放送されています。毎週欠かさず録画して観ていますが,とても42年前に製作されたとは思えないほどの出来栄えに,当時胸躍らせて毎週観ていたのがよくわかりました。コナンは,超自然児で,超人的な体力を持った少年で,気がやさしくて力持ちといったキャラクターは,宮崎駿氏が好んで描くもので,その元となっているのがこのコナンなのではないでしょうか。

 未来少年コナンを観て,アニメの世界に飛び込んで行って有名になった方がたくさんいると聞いています。先日も書きましたが,自分の仕事をする姿をみて,その仕事につきたいと思わせるような人物に私もなりたいものです。