法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

工学実験の動画コンテンツ

 今週は,学部生,院生総出で今月末に始まる工学実験1の動画作成を行ってくれています。以前書いたように,春学期に行う予定だった3年生を対象にした実習科目なのですが,今回のコロナ禍の影響で夏季集中での対面授業に変更しました。しかしながら,7月に入っていざ講義準備(事前に供試体の作製や材料の準備等が必要)を始めようとしたら,小金井キャンパスにおいて夏季休暇中は講義を実施する予定がないので,授業規模での感染対策対応ができないと事務の方から言われ(市ヶ谷田町の方は,その対策をとっているので,夏季休暇期間中に対面授業を行っています),急遽オンラインでの授業に切り替えるということになりました。

 対面授業以外でどのような講義形式としたらよいかまず考えました。最初,実験状況をZOOMなどでリアルタイムでみせながら(当然,作業は学部生と院生が行うことになります),受講生は実験結果などの記録をとり,レポートを作成するというのを考えましたが,毎日午前,午後に5つの実験(骨材試験は5種類,強度試験が3種類,非破壊試験が2種類あるので,実質的には12種類の実験)を並行して動画配信しなければならず,段取り換えの間などどのようにするか(対面ですと,それぞれ担当の教員,TAがいて,雑談したり,供試体の破壊状況をスケッチさせたりして間を持たせてます)を考える必要があり,他にも作業する人,説明する人,撮影する人などが必要で,とても今の研究室の人員では足りません。

 そこで,全ての実験を事前に動画撮影して,それを学部生にみせるようにすれば,10回も行う必要がなくなります(グループは5班に分かれて,それぞれの実験を行い,それを午前と午後行う必要があります(偶数と奇数に分かれていて,午前中コンクリート実験を行った学生は,午後鋼構造の実験を行うというスケジュールとなっています))。しかしながら,事前に動画撮影するためには,研究室のメンバーがほぼ揃う時期ではないとできないので,止むなく大学の一斉休暇期間中(13日~19日)に皆に出てきてもらうことにしました。また,各実験を担当する教員・職員(私,山本先生,非常勤のI氏,技術嘱託のI氏)も撮影に参加してもらいました。撮影自体は,大学院生の3人と他の研究室(卒論は私の研究室だった学生)の1人の計4人が中心となって行ってくれました。編集作業も彼女たち(担当してくれた大学院生全員女性です)が行ってくれています。

 撮影自体は,順調に進んで昨日配合試験で供試体を作製したものを用いて,来週強度試験を行えば動画のコンテンツ自体は全て揃います。後,キャプションや声の挿入等を行えば出来上がりになるはずです。まだ,私自身映像を見ていないので,どんな仕上がりになっているかは知りません。私はというと,工学実験に使うテキストの作成を行っている最中です。これまでは,口頭で説明しながら実験を指導していたのですが,それが動画だけになったので,どのような器具をどのような手順で行うのか一つ一つ作成していかねばなりません。また,これまで実験結果と考察をその場で書かせて,チェックしていたのですが,それを全部オンラインで実施しなければならないので,そのためのシート作成まで行わなければなりません。教科書もこのコロナ禍で学生の多くが購入してくれていないので(コンクリート工学及演習の授業で,教科書必須であるとしていたにも関わらず,半分以上の学生が購入していませんでした。そのせいなのか分かりませんが,2年生での不合格が予想よりもかなり多かったです),実験手順,結果のとりまとめ,データシート等も準備しておく必要があると判断したためです。

 対面だと簡単なことも,リモートになると数倍大変です(慣れていないからかもしれませんが)。ここのところ,なかなか自分の時間がとれない状態が続いています。9月になって,少し楽になればよいのですが,現状何が起こるかわかりません。