法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

末法思想

 平安時代は,400年以上続く真に太平の世の中だったかというと,実は東北における大地震やそれに伴う津波,富士山の大噴火,都を襲った群発地震天然痘など疫病の流行,干ばつやそれによる大飢饉など,天変地異や自然災害などが頻発した時代だったのです。このような時代であったことから,平安時代後期にはある種の「終末思想」が貴族だけでなく,広く民衆にも広まっていったのです。これが末法思想です。末法思想は,釈迦の入滅後千年を正法といい,続く千年を像法,その後は仏の教えのみを修行する者であっても,悟りを開くことができなくなる暗黒時代(末法)に至るというものです。

 今回のコロナ禍が終末ではないと思いますが,一方で増え続ける感染者を見ると,何時終息するのかという不安は時々頭をかすめることがあります。それが原因なのか最近変な夢をよく見ます。新型コロナウィルスが終息したという宣言があり,世間が終息を祝ってドンチャン騒ぎをしているのですが,実はウィルス自体突然変異していて,そのことに関係者も含めて誰も気づいていないのです。突然変異したウィルスは感染してもほとんどの人が無症状なのですが,実は生殖機能に菌がとりついて精子を死滅させてしまうというものになっていたというものです。ウィルス終息後10年が経過した頃から,それまで漸減していた出生率が突然半分以下になるという事態が起こります。その数年前から不妊治療を受ける人の数が倍増しており,医療関係者や厚生労働省が調査を開始したところ,成人男性のほとんどが生殖機能を失っているという衝撃的な内容が報告されます。不妊治療を受けた人のうち20代~30代の男性の実に8割以上で精子のほとんどが死滅していて,生成もできなくなっていることが分かってきました。その報告を受けて,政府が成人男性の生殖機能検査の義務化する法案(そんなものが成立するわけがないのですが)を成立させて,検査を行ったところウィルス感染したと思われる人のほとんどがこのような症状に至っていることが分かります。

 このような情報が世間に流れると,スポーツ選手や優秀な頭脳を持った人たちの精子が法外な値段で闇取引され,体外受精をする女性(相手に関係なく)が増えるものの,人口減少に歯止めが罹らず,人類滅亡の危機に陥るというものです。

 最近,“ヒキタさん,ご懐妊ですよ!”のDVDを見たせいなのか,大友克洋氏のアキラの話を聞いたからなのか分かりませんが,何故か同じような夢をみてしまいます。ニュースで新型コロナウィルスの第二波の報道と若者世代が急増していること,20代,30代が感染してもほとんど軽症であることに対して,実はそんなことがないと脳内で考えてしまっているのかもしれません。楽しくない夢ではあるのですが,目が覚めると不思議と現実感があるように感じてしまっています(正夢ではないと思っていますが,場面が妙にリアルだったりするものですから)。

 きっと,今回のコロナが収まるとこんな設定の映画やドラマが出てくるのかもしれません。映画やドラマは,ハッピーエンド(ディズニー映画のようでなくても)で終わってもらうものがよいです。そういえば,映画館にも最近行っていないというか,行く気がしないのもこのコロナ禍のせいです。早く,皆が安心して普通の生活を送れるようになってもらいたいものです。