法政大学コンクリート材料研究室

法政大学コンクリートの活動報告

Web会議(続き)

 3月3日に投稿したブログ(Web会議)を事務局の方が読まれたとは思いませんが,昨晩私のメールに事務局から連絡が入っていて,今回の講演の謝金を現金書留で自宅にお送りしますという旨のものでした。まさかとは思いますが,あまりのタイミングにびっくりしてしまいました。勝手な思い込みで書くものではないと反省しています。ちょっと驚いたのは,現金書留で送りますというものでした。昔は,郵便為替などがありましたが,結構現金書留でいろいろなところに送っていたのを思い出した。

 学生の頃,模型雑誌か何かで,シュピールベルガーというドイツ戦車の研究家の書かれたドイツのⅣ号戦車の開発史から構造まで,写真を交えたバイブルのような本の広告が載っていました。残念ながら,ドイツ語で書かれた本だったのですが,どうしても欲しくて広告が出ていた東京の笹塚にあったホビーセンターえんどうというところに現金書留を,家の近所の郵便局に行って出したことを思い出しました。最初出し方が分からず,いろいろ局員の人に聞いて(割印することも知りませんでした),お金と希望商品を描いた便箋を入れて出しました。

2週間くらいしてから小包が届き,ハードカバーの本が入っていました。本の中の写真をみているだけで楽しくなりました。私は,大学の第二外国語にドイツ語を取っていたので,独和辞典を片手に一生懸命訳したのを覚えています。毎日のように眺めていたので,装丁がボロボロになってしまいましたが,セロテープで補強しながら読んでいました。

 お金を送る方法がわかると,その後は当時流行っていたガレージキットの購入も始めました。今のようにネット通販などというものはありませんし,当然インターネットなどもなかったので,模型雑誌などの広告を頼りにお店に現金書留を送りました。今から思うと,送金だけして商品が送ってこないなどということを微塵も思わないでお金を送っているのですから,怖いもの知らずだったのかもしれません(ゴジラガレージキットが当時2~3万円していました。今の価格だと10万円以上の価格になるのではないかと思います)。

 アルバイトで稼いだお金のほとんどを洋書の購入やガレージキットの購入につぎ込んでいました。そのうち,実際に洋書を売っているお店を見たくなって,東京まで行った記憶があります。行ってみるとそんなに大きなお店ではないのですが,見たこともないような海外の模型や本が所狭しと置いてありました。ガレージキットは,主に海洋堂ボークスから購入していましたが,ボークスは当時京都の同志社大学の近くにあり,京都の親戚の家に泊まって店まで行ったことがあります。ここもすごく小さなお店でしたが(3坪くらいしかなかったと思います),天井まで積み上げられた模型や木製の帆船キットが歩くところもない位に置かれていました。模型の多さと店員の熱意に凄く圧倒されたのを覚えています。海洋堂は,結局その時行かずじまいとなってしまいました(海洋堂自体は2000年以降何度も行っています)。

 現金書留自体は,会社に入ってからはほとんど使わなくなりました。その頃には銀行振込が主流になっていました。しかしながら,お金と便箋を緑枠の特殊な封筒に入れて,三重に糊付けてして,三箇所に割印をして局員に出すまでのあの何とも言えないドキドキ感は今でも忘れられません。